2016年12月8日木曜日

斜めに走るとはやいから - バニーホップしたがる人なんなの

Rogue 斜め移動問題
Rogue(としばしば、そのフォロワー達)はグリッドベースのマップを斜めに移動できる。わざとややこしい言い回しをすると、Rogueとはプレイヤーが選択できる行動を全て1:1にノーマライズしたターンベースゲームで、斜め移動は代表的な評価点が高いお得な行動の一つである。

一番上のgifを見てほしいのだけど、プレイアブルキャラクター(@)は右に隣接する杖アイテムを1ターンの移動で拾う事ができ、同様にローグルールでは右下の階段にも1ターンの移動で到達できる。しかしキャラクタと杖までの距離と、キャラクタと階段までの距離は等しくない。

縦横のグリッド移動パターン
斜めの移動パターン

2016年10月17日月曜日

身長より高いところから落ちたら足がグキッとなる

「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」
発売記念インタビュー 第1回「ドンキーコング篇」
https://topics.nintendo.co.jp/c/article/cb4c1aca-88fb-11e6-9b38-063b7ac45a6d.html

『ドンキーコング』は、マリオがはじめてジャンプした画期的なゲームでもありますしね。
そうですね。ただ、これをつくった頃はけっこうマジメだったんです。たとえば身長より高いところから落ちたら、足がグキッとなるでしょう?
はい(笑)。
そこで、身長の1.5倍くらいの高さから落ちると死ぬようになってるんです。でも、さすがにそれくらいで死ななくてもいいんじゃない、ということでつくったのが『マリオブラザーズ』で、いまや身長の5倍くらいの高さから落ちても平気な顔をしてますからね。
マリオがジャンプするたびに、足がグキッとなったらゲームになりませんからね(笑)。

ゲームジャンルとしてのプラットフォーマー(日本でいう所のジャンプアクション)を顧みると、ドンキーコングが登場した81年から85年くらいの短い期間で既に大転換が発生している。この時代の少なくない主人公達は身長より高いところから落ちたら足がグキッとなって死んでいた。

2016年8月13日土曜日

Banned on the Street


4月19日を自転車の日という。

日本では「自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する法律」という長ったらしい名前の法律が施行された5月5日を同じように自転車の日と呼ぶが、一方のそれはとある中年男性が帰宅途中で乗っていた自転車からすっころんだ日を記念して呼ばれているものである。件の中年男性は名をアルバート・ホフマンといい、彼は1943年の4月19日にリゼルギン酸ジエチルアミド、すなわちLSDを自ら摂取しておりラリパッパーでまともに運転できなかったのである。これが人類の歴史上で初めて自らの意志で人間が合成LSDを摂取した日、自転車の日のあらましである。

ところで朝日新聞は先日、7月24日に以下のような報道をした。

自転車でポケモンGO、女子大生ひったくり被害 名古屋
http://www.asahi.com/articles/ASJ7S5RCCJ7SOIPE020.html

自転車に乗りながらスマホをいじってた女子大生がひったくりにあったという事件である。しかし彼女がしていたのはキャリア通話でも、メールでも、Lineでも、メルカリでも、ツムツムでもなく、ポケモンGOなのである、だから7月24日は同月22日に日本で解禁されたポケモンGOにおける自転車の日となるだろう。

2016年5月16日月曜日

電話を捨てたいけど捨てられない


数年ほど前まで小滝橋通りに部屋を借りていて、その契約の際に連絡先の固定電話番号を書いてくれと言われてちょっとだけ揉めた事がある。当時、僕は固定電話回線を切ってDDIのPHSだけを連絡先にしていて、そしたら「それじゃあ信用に足らない、固定電話の番号を教えてくれ。え?持ってない?じゃあ固定電話に契約してからきてくれ」というようなめちゃくちゃな事を言われて口論になったのだ。

無造作にランダムなタイミングでかかる得体の知れないセールスか、一意のタイミングで顔の知ったご近所さんから公明党への投票を求められるだけのレガシーなスパム受信装置と、民間に下った電電公社への支払い実績が一体何の信用を僕に付してくれるか分からなかったが、先方はそれを大層崇めているようだった。

2016年2月14日日曜日

タツキセクスと未来の耳

ルイージ・ルッソロ
20世紀初頭にイタリアの芸術家ルイージ・ルッソロはL'arte dei rumori(Art of Noises)、すなわち騒音の芸術と題した作品を発表している。産業革命によって急激な機械化が起こり、かつて自然界になかった様々なノイズが欧州を覆いつくしたが、このまま際限なく機械化が進むとすれば、未来の人類は更に幾千の多様なノイズに包まれて生活するであろう…という思案のもとに、ルッソロは様々な人工騒音装置を製作し、それが一同に鳴り響く空間を未来の生活と呼び、また、そんなノイズの世界にやがて人々が順応するだろう事を予想し、その愛なき世界に適合化した聴覚を未来の耳と呼んだ。

ugh