ARMA LifeRPGがめちゃくちゃ面白い。
元のARMAと全く違う趣向のゲームだし、ルールも複雑、しかもプレイヤー同士のコミュニケーションドリブンな所があり、ネットのマルチプレイヤーゲームとしては相当気難しい気質なんだけど、一回やってみるとこれだけ人気なのがよく分かります。国内ではゲーム自体がホストされていないので、海外サーバで遊ぶ必要がある為ハードルは高いのですが…
詳しくはこの素晴らしい概要を読んでいただくといいかと思います
http://wikiwiki.jp/arma2/?MostPlayedOnline#uc6e9cdb (ARMA2wiki)
このゲームの素晴らしいところはプレイヤーの立ち位置のファジーな所であり、自然と荒廃した第三世界を体験することができます。このゲームは警察と市民の2勢力に分かれていますが、いわゆるMMOにおけるRvR(Realms VS Realms)のような勢力同士の完全な対立状態ではないというのがミソでして、GTAのMMO化と呼ばれたAPBがクリミナルとエンフォーサーの2勢力の対立、単なるリッチなケイドロゲームでしかなかったのに対し、ARMALifeの警察と市民の関係はとても複雑でデリケートです。
例えば、市民の中には原付走らせて釣りや猟をしながら、まったりスローライフを送る善良な者もいれば、テロリストトレーニングを受け、今まさに都市部を混乱に陥れようと考える爆弾サイコパス、経済ヤクザなギャングに、善良であろうとしていたが人を撥ねてしまったタクシードライバー、スピード違反をカメラに撮られたヤクの売人、銀行強盗を聞きつけてヘラヘラ寄ってきた野次馬まで多種多様な人間がいます。
そして警察はその中から善良な市民を守り、憎むべき犯罪者を取り締まり、サーバーの治安を守る事がロールになるわけですね、基本的には…。ARMALifeの面白いところは法の執行者である警察もまた人間が操作し、彼らの裁量によって市民がコントロールされるという部分なのです。というのもARMALifeには金銭の概念が存在し、市民も警察も実はプレイヤー単位の短期的な面で見ると、より多くのお金を稼ぎ、リッチな装備(エアクラフトや強力な武器)を手に入れたい、という欲求があるのです。そのせいで誰しもが兎に角金に汚く、かつ死のリスクが現実世界と違って軽微であることから、命の値段が極端に安いのです。市民は必死にセコセコ働くのなんて面倒だし、そもそもゲーム的に面白くないから刺激があって儲かるお仕事、タタキ(Rob)や営利殺人を平気な顔してやりますし、それを取り締まってくれるだけでいいのに、警察も警察で法の執行者であると同時に、それを悪用し些細な犯罪につけこんだり、反逆罪(まさに警察官の裁量次第と言えよう)などをでっちあげて市民から金を巻き上げようとする利己的な汚職警官だらけだったりするのです。ARMALifeでは賄賂を受け取る警官なんてごく当たり前、日常の光景です、国家権力のヤクザとは言ったもんです。
例えば街のヤク取引場所をたまたま通りかかったアホな日本人市民が意味もなくビビって逃げたので警官はこれを大儀名分とばかりテイザーでよってたかってビリビリリンチの上、保釈金を要求してきたりします。これが僕のファーストプレイでした、第三世界の洗礼です。暴力と欺瞞にまみれた銃社会、まさにシティオブゴッドのようなモラルが完全に崩壊した電脳ハードコア都市、それがARMALifeです。ぼけーっと歩いてるとタタキにあうので気が抜けません、本当にヨハネスブルグコピペみたいな世界がプレイヤーの深く意識しない行動によって作り出されているのです
とはいえ都市部は凶悪な超暴力に圧倒されるArmaLifeですが、広大な土地は同時にどこか牧歌的でもあり、犯罪一辺倒にならない懐の深さがあります。都市部を少し離れればあの喧騒(パトカーのサイレンにアサルトライフルの銃声)は嘘のように消え、原付やボロ車を走らせ、魚を釣ったりあてもなく旅するのもまた良いものです。明確な目的のないARMALifeの大市民生活は考え方を少し変えるだけで全く違った人生を体験することも可能なのです。
偶々同じ場所で魚を釣っていた誰かと意気投合して、ツーリングや狩りに出てみるのも、ヤクの取引場所をうろついていた小悪党を誘って一緒に銀行をタタキにいくのと同じ位楽しかったりするわけです。
広大な大地
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